たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】01/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

海神」:いわゆる海底人の仲間でしょうか。以前「あやしい古典」では、「海人・鮫人」(No.859)というのを紹介しています。

猛魚」:涎を吐いて動物を倒すあたり、コモドドラゴンを連想させますね。魚ではないですが、けっこう泳ぎますから。このラカルトにかぎらず、海の怪物の伝説は非常にたくさんあります。クラーケンなんかもすごいし、「あやしい古典」では「鯨を呑む大魚」(No.86)で、体長一万メートルの「おきな」という魚の話を載せています。

ハルさま:
>上野饅頭:…情景を思い浮かべながら読むと、落語みたいな世界です。
情景が瓦版のイラストのように想像できますね。ところで、現在のとらやについて調べてみたら、ここに出てくるような大饅頭ではないですが、「蓬が嶋」という最大サイズで1㎏強の饅頭があるようです。

【座敷浪人の壺蔵】01/11更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

備えあれば…」:ここまで痛い体験はあまりないにしても、オートロックで自分を閉め出したことなど、身に覚えのある人も少なくないでしょう。

南都の臆病者」:誰でも臆病なのです。臆病の現れる場面が人それぞれだったり、後に尾を引く度合いがさまざまなだけだと思います。臆病者を笑うのはかまわないけど、その時は自分をも笑うつもりになるのがいいかもしれません。

sakaさま:
元号・地名・度量衡・貨幣など、補注がほしいとの要望は理解します。しかし当サイトでは、文面が煩雑になるので補注は入れない、という方針で長年やっています。ご了承くださいますように。

【座敷浪人の壺蔵】01/01更新について

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あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

鏡餅に髪が生えた話」:黴か茸か粘菌か、はたして何でしょうね。ともあれ、その鏡餅をどうしたか。たぶん髪の毛をむしり取ったうえで食べたと思います。

上野饅頭」:四十七人に平らげられたから吉良上野みたいな饅頭だと…。話が出来過ぎている感もあります。

ハルさま:
>酔ってよろけて側溝に落ちたり…
そうですよねえ。粗忽な振る舞いで、悪くしたら命を落としたかもしれない経験は、私にも一度ならずあります。

【座敷浪人の壺蔵】12/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

酔死」:いやはや、なんとも…。

助っ人三平」:年末を飾るべく、ちょっと派手なのにしました。ストーリーは他愛ないものです。三平カッコイイ! なんて思っていただけたら、それでいいです。

今年の更新はこれで終わりです。この一年、私としては、本も出したし、サイトの引っ越しもしたし、それなりの成果はありました。来年はとりあえず引っ越しの後始末をして、そのあと本もまた出せたらいいな、などと考えております。
引き続きよろしくお願いいたします。

【座敷浪人の壺蔵】12/12更新について

あやしい古典文学の壺〕に、陰摩羅鬼の話を二つ追加しました。あやしい古典通算1700話近くに及んで、いまさらと思われるかもしれませんが、いろいろ肉付けして怪談の体裁の整った陰摩羅鬼の話もいいけど、こういう何のために出るのか定かでないような原形的な陰摩羅鬼もよかろうと…。

幽霊火」:安倍川渡し場あたりには実際に処刑場があって、刑死者を供養する臨終山正念寺という寺もあったとのことです。

屍の鳥」:安倍川河原の陰摩羅鬼は人型の火ですが、中国ではもっぱら鳥の形です。あやしい古典文学No.715「光物」では、陰摩羅鬼と思われる鳥状のものが射殺されて食べられています。

ハルさま:
>娘と狼:これは、こんな時に娘を使いに出した父親が責められるべき。
そういえば、赤ずきんのお母さんも、狼がホイホイ出てくるような森に、娘を使いに出していますなあ。