たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】4/01更新について

あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。

亡者の帰宅」:仮死状態の人を早まって埋葬してしまうことが、昔はあったのでしょう。この話のようにめでたく助かればいいですが、手遅れだと悲惨なことになってしまいます。今の「死亡確認のあと原則24時間は埋葬できない」という決まりは、蘇生の可能性を考慮したものらしいです。

越前の大鼠」:カピバラの生体の体長が1~1.3メートルくらいですから、この大鼠に匹敵します。もしカピバラが猫肉好きの凶暴な肉食獣だったら、猫にとっては脅威でしょうね。

ハルさま:
>ナメクジの這った跡って、確かにちょっと気味が悪くて触りたくないので、蛇の気持ちも分かります。
なるほど、蛇がナメクジを苦手とするのは、気味が悪いからかもしれない。それでいくと、ドラキュラがニンニクを苦手なのは、臭いから、とか…。

【座敷浪人の壺蔵】3/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

なめくじの怪」:おなじみ「三竦み」のうちのヘビとナメクジのケースです。今普通に考えて、ヘビがナメクジを恐れると思うのは無理がありますが、大昔の中国なんかでナメクジは、その生態から尋常でない妖力を備えた生き物とされていたのかもしれません。

水利に詳しい人」河童が相撲好きで、水場で怪力を発揮することは、よく語られています。紫色の木綿が好きというのは聞いたことがありません。ちょっとは調べてみたんですが、「陸奥のメドチ(河童)は紫尻の人を好む」なんて記事が見つかっただけで、何のことか判然としないわけです。
https://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/1230075_004.html

【座敷浪人の壺蔵】3/11更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

真っ黒な大坊主」:闇夜の怪坊主といったら、だいたい黒坊主です。赤坊主でも青坊主でも七色坊主でも恐ろしいわけですが、そういうのはなかなか出てこない。今と違って昔の夜の闇は果てしなく深く、闇自体が怪異だったということでしょう。

墨のように黒い神」:便所の神様なんて、祀ってご利益がある気もしないし、なんなんだろうと思いますが、実際には厠神といって、しっかり祀られています。調べてみるとそれなりに理屈もつけられています。でも、ここで出てくるような気持ちが悪いだけのやつとは違うんでしょう。

-さま:
ご愛読ありがとうございます。淡々とサイトを続けていこうと心がけておりますが、言葉をいただくと、やはり励まされます。

【座敷浪人の壺蔵】3/01更新について

あやしい古典文学の壺〕に以下の2編を追加しました。
子供の顔」:「通り悪魔」といって、ふと人の心を襲って狂乱させる怪があります。これもそうかもしれませんが、そのあと実家に逃げ帰って平然としているさまが不気味です。
脳中に入る幻人」:高度情報化社会の圧力に晒され続ける昨今を思えば、他人事ではありません。ううむ、転地したい。それも無駄か。
ハルさま:
>蛇が悶々 :女性が夢で呼んだのか、…
そうか、その捉え方があるのか。

【座敷浪人の壺蔵】02/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に、以下の二編を追加しました。

「蛇が突撃」「蛇が悶々」:
例を挙げるまでもなく、蛇にまつわるこの手の話は神話の昔から数多く語られてきました。思えば蛇というのは不思議な奴で、あえて足を放棄したことで自由自在を得たかのごとく、地上において爬虫類第一の繁栄を謳歌するばかりか、人の精神の裡にまで跳梁跋扈しているのです。まァそのさまは、人の想像力の糧ともなっているわけですが。

ハルさま:
>逆に、後鳥羽上皇だったりして。
激情型ですからねえ。やりかねん…。