たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】4/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。

山中で鳴くもの」:「蛟竜」とは、水中に棲む竜の幼生で、風雨に時機を得て雲に乗り、天に昇って竜となるのだそうです。鳴き声は、「今だ、さあ行くぞ」と気合を入れているんでしょう。

赤城山の妖竜」:こちらは上の蛟竜とは桁違いに、ド派手な昇天ぶり。はた迷惑にもほどがあります。神霊の化身老人の雄弁は見事。いつもの話に比べてずいぶん長いですが、我慢して読んでもらえると嬉しいです。

【座敷浪人の壺蔵】4/11更新について

あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。

氏神の使者」:蒲鉾は、もとはナマズで作ったものらしいです。
https://dailyportalz.jp/kiji/140311163529
上記URLの筆者、実際に作ってみたのには、敬意を表したい。

穴洞三太夫」:舞鶴市吉坂(きっさか)に、「岩窪稲荷神社」などの呼び名で、社は現存しています。
https://tangonotimei.com/doc/tango/iwakuboinarij.html

上記URLの記事中に、「岩窪三太夫」という白狐のことも書かれています。

【座敷浪人の壺蔵】4/01更新について

あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。

亡者の帰宅」:仮死状態の人を早まって埋葬してしまうことが、昔はあったのでしょう。この話のようにめでたく助かればいいですが、手遅れだと悲惨なことになってしまいます。今の「死亡確認のあと原則24時間は埋葬できない」という決まりは、蘇生の可能性を考慮したものらしいです。

越前の大鼠」:カピバラの生体の体長が1~1.3メートルくらいですから、この大鼠に匹敵します。もしカピバラが猫肉好きの凶暴な肉食獣だったら、猫にとっては脅威でしょうね。

ハルさま:
>ナメクジの這った跡って、確かにちょっと気味が悪くて触りたくないので、蛇の気持ちも分かります。
なるほど、蛇がナメクジを苦手とするのは、気味が悪いからかもしれない。それでいくと、ドラキュラがニンニクを苦手なのは、臭いから、とか…。

【座敷浪人の壺蔵】3/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

なめくじの怪」:おなじみ「三竦み」のうちのヘビとナメクジのケースです。今普通に考えて、ヘビがナメクジを恐れると思うのは無理がありますが、大昔の中国なんかでナメクジは、その生態から尋常でない妖力を備えた生き物とされていたのかもしれません。

水利に詳しい人」河童が相撲好きで、水場で怪力を発揮することは、よく語られています。紫色の木綿が好きというのは聞いたことがありません。ちょっとは調べてみたんですが、「陸奥のメドチ(河童)は紫尻の人を好む」なんて記事が見つかっただけで、何のことか判然としないわけです。
https://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/1230075_004.html

【座敷浪人の壺蔵】3/11更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

真っ黒な大坊主」:闇夜の怪坊主といったら、だいたい黒坊主です。赤坊主でも青坊主でも七色坊主でも恐ろしいわけですが、そういうのはなかなか出てこない。今と違って昔の夜の闇は果てしなく深く、闇自体が怪異だったということでしょう。

墨のように黒い神」:便所の神様なんて、祀ってご利益がある気もしないし、なんなんだろうと思いますが、実際には厠神といって、しっかり祀られています。調べてみるとそれなりに理屈もつけられています。でも、ここで出てくるような気持ちが悪いだけのやつとは違うんでしょう。

-さま:
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