たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に10編追加しました。

7/02「前兆の鉈」:黒海の沿岸にバロメッツという羊が生る木があると、伝説に言います。綿のような花もしくは果実からの連想でしょうか。桐の実はごく小さいですが、熟して割れた実の様子は鼠が生じるかのように見えなくもありません。「鉈」は不吉な断罪をあらわして、インパクトがあります。
「戦場の話」:中段の戦闘場面、「鴫野堤の合戦」とありますが、それは大阪冬の陣の合戦場で、夏の陣で長曾我部盛親勢が戦ったのは「八尾の戦い」。河内在住ですから、多少の地理は知っています。道明寺古戦場も近い。

7/11「出羽の影波」「桑名の山海」:子供のころ、陽炎がたまらなく不思議で、好きだった。ふわふわとほっつき歩いて、熱射病になった。

7/21「羽で切られる」:むかし、菓子パンを食べようと口にもっていった人が、一瞬、鳶にパンをさらわれたシーンに遭遇。その人は呆気に取られていたものの、かすり傷ひとつ負っていませんでした。
「青蛇・蟒蛇」:樹上から垂れ下がって術をかけてくる蛇、「足の親指のところから血を吸う」とか、いやだなあ。

8/03「飯を食う化け物」:出典の「ばけもの絵巻」には当然ながら化け物の絵があるわけですが、それを見るかぎりなかなか愉快なやつです。
「獺の妖怪」:獺が弱い。虐殺することもなかったんじゃないか。

8/11「珊瑚珠」:甚九郎は馬鹿だなあ。治右衛門さんが来てよかった。
「威力抜群の火縄銃」:行儀よく並んで飯を食ったのが命取り。

ハルさま:
>山奥で猿の群れに囲まれるのは怖いな。
怖いですよ。宿の裏山を何気なく散策していたら、子連れの雌猿大集団に猛烈に威嚇されたことがあります。おおいに怯んで撤退しました。最近よく暴れている熊も、猿は苦手だろうと思います。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に12編追加しました。

5/01「越後の海坊主」:海坊主はふつう海上で遭遇するもので、不吉な前兆だとされますが、上陸した場合は大不吉なんでしょうか。でも、ゴジラの上陸などと比べれば、さしたることでないと言えそうです。
「高尾の隠鬼」:加賀一向一揆の死者の怨霊たちか。最後のやつは重病の狸とも思われますが…。

5/11「二人の盗賊」:これだけタイプの違う盗賊が組んで働いたというところが謎。
「日田鬼太夫」:鉄身の小冠者は、砂鉄の産地にしてたたら製鉄の本場の出雲地方を体現した存在とも言えます。アキレスみたいな弱点を抱えているあたりが人間的。

5/21「犬vs.狐」「犬をたぶらかす狐」:犬と狐は、あんがい通じあうところがあるのかもしれません。どちらもイヌ科だし…。

6/01「隠居の幽霊」:往生際が悪くてドタバタするのが狸っぽい。
「河童の害」:筑後川の河童の活動はまた格別です。じつは本流と支流を伝って行動範囲もずいぶん広い。

6/11「再び世に交わる」「土定の行者」:この手の話の代表は『春雨物語』の「世の縁」。まあ土定は未練・執着が残りやすい方法だと思えます。是非はともかく、火定なんかは勝負が早い。

6/21「倹約法」:軽い艶笑譚として、わりとよく語られる類の話。
「大物の売買」:大陰嚢は「象皮病」でしょうね。

ハルさま:
>日田鬼太夫:バラバラになるほどやらんでも。
鉄身だから、関節部分の柔軟性がなかったんだと思われます。
>大物の売買:…半端に値切ったりしたからでしょう。…?
なるほど、三分の一に値切ったから、大陰嚢も三分の一か。気がつかなかった。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に6編追加しました。

4/03「異鶏」:土地ごとにいろんな話があるものですが、「御耳長様」については知っています。桜島の巨大な兎の神ですね。
「万願寺村の竹」:万願寺温泉は今もささやかに存続しています。冷泉ではなくてそこそこの温泉なので、源泉が違うのでしょう。

4/11「蕪を食え」:何の脈絡もなくこんなことを言われて、ほんとにみんな蕪に殺到したのだろうか。いくらなんでも情けないんだが…。
「流言飛語」:こっちはだいぶ手が込んでいる。騙され甲斐もありそうだ。ヤラレタナァで終わって実害が出なければの話だけど。

4/22「風穴」:風穴は日本各地にあり、現象として興味深いので、それぞれ伝承が語られているようです。福島の信夫山の風穴は有名で、いつか行ってみたいと思います。
「江州の洞穴」:近江(滋賀県)と伊勢(三重県)の境は鈴鹿山脈で、なかなか険しいです。先年、三重県側で捕獲した熊を滋賀県側に運んで放獣し、滋賀県が怒ったことがありました。

ハルさま:
>世間の噂というのは、昔も今も恐ろしいものですね。
恐ろしいと同時に、「今」の噂は不愉快、厭らしいという感じがはなはだしい。なんでこんな世の中になったんだろう(老人の感慨)。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に10編追加しました。

2/11「犬ころし」:かつて宮城蔵王で、宿からの土産に大きな梨をもらって、荷物になるなあと迷惑にも思ったのですが、食べたらほんとに美味だった。
命名の由来」:「めまる」は、それほど変に思わない。自分の名でもかまわないくらい。

2/21「河童の害」:ここでの河童は女子供に害をなすものですが、男に魅入った河童の話も見かけたことがあります。
「水中で人を殺すもの」:南方熊楠「十二支考」中の「蛇に関する民俗と伝説」で、水蛇について考察した個所があります。

3/01「犬の顔」:人の顔が異形のものに見えることは、あるかもしれない。乱心恐るべし。手許に刃物は置かないのがよい。
「女児の出産」:類話が幾つかありますね。女児が異類と交わって卵を産んだ、なんてのもあります。

3/11「神に正邪あり」:神だというだけで敬う人、たしかにいます。心理のほどがよく分からん。
「爪の禁忌」:夜に爪を切るのは「夜爪→世詰」となって命を縮める、という説もあるそうです。つまらない語呂合わせだ。

3/21「強運の人」:命が助かったという意味では強運だけど、どれもけっこう痛い目をしたと思う。
「強靭な人」:寄る年波か、ちょっと風が吹いたくらいで体がよろめく。体幹を鍛えたいが、無理だろうなあ。

ハルさま:
>新高という、1個が1kgほどある梨をいただいたことがあります。さしずめあれも犬ころしでしょうか。美味しかったですけど。
「新高」は明治時代にできたもので、「犬ころし」は江戸時代にはあったわけですから、品種としてはいちおう別でしょう。ちなみに「猫ごろし」「婆々ごろし」なんてのもあるようですが、みんな美味しいのだろうと思います。
>よく分からない言語でワキャワキャ言いながら群れたり女子にちょっかい出したり…
三流のホラー映画じみた怖さがありますね。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。

1/02「動雲大竜」:乙部九郎兵衛は、大阪冬・夏の陣で戦い、計59人を討ち取ったとされる人です。太平の世ならただの殺人鬼。
「打出の小槌」:神に祀ったりせず、実際に振るってみたらよかったのに。

1/11「二十騎町の怪異」:いたってのどかな怪異です。
「ギギウ大明神」:ギギウはギギとも言って、鯰の仲間だそうで。徳川家康は次男(後の結城秀康)が生まれたとき、顔がギギのようで不気味だからと、「ギギ丸」と名付けたとの話があります。

1/21「亀尿」:亀の尿の薬効は定かでないですが、亀自身は膀胱に結石を生じやすいそうです。
狂犬病の治療法」:狂犬病は、ワクチンで予防はできるけれども、治療法がいまだにないと言われます。奇跡的に治ることがあるだけの恐ろしい病気です。

2/01「憑依の現場」:以前、あやしい古典No.1719「爪の間から狐が憑く」を載せました。今回は脇の下からというわけで、ほかには股間とかありそうで、なんか嫌ですね。
「庄助・清八」:半人半仙という感じですか。

ハルさま:
>憑依の現場:生身の狐が憑く現場、というのは珍しい気がします。
ふつう目には見えないけど背中に取り付いているとかが多い気がします。でもって、狐が落ちたときに姿を現してかたわらで悶絶していると…。通常の狐サイズで人体に入り込むとなると、無理やりな窮屈感がまさって、ドタバタ劇みたいです。