〔あやしい古典文学の壺〕に次の2編を追加しました。 「古酒」:漆状の酒(?)を飲む勇気はありませんね。Rakutenには、200年以上昔のナポレオン時代に蒸留されたというコニャックが、330万円くらいで出ています。でも古い酒をありがたがる気持ちはよくわ…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の2編を追加しました。 「一足鳥」:神瀬の岩戸は「神瀬石灰洞窟」として国の名勝に指定されている所です。JR九州の最寄り駅は肥薩線の一勝地駅。「一足鳥」とはイワツバメのことらしいんですが、日本に広く分布しているし、写…
〔あやしい古典文学の壺〕に2編追加しました。 「母と女房を殺した男」:願を破って酒を飲んだぐらいでこれほどの罰が当たったら、たまりませんね。でも願掛けなんて、しないに越したことはないとも思うのです。酒断ちなら自分次第だし、できなくても罰は当…
〔あやしい古典文学の壺〕に2編追加しました。「苦潮」:これは海底付近に形成された酸素が極端に少ない水塊(貧酸素水塊)が海面に上がってきたもので、淡青色をしていることが多く、「青潮」とも呼ばれます。飲んだら即死するような強毒ではありませんが…
〔あやしい古典文学の壺〕に2編追加しました。「稲田姫を祭る祠」:この祠とは、茨城県笠間市の稲田神社のことだと思われます。ヤマタノオロチに食われる寸前だった少女時代の稲田姫を思うと、巨竜を鎮めるにはかなり頼りないのですが、櫛に変身してスサノ…
〔あやしい古典文学の壺〕に2編追加しました。 「狐になれ」:稲荷社に祀られる神は「宇賀のみたま」をはじめとする農耕神で、「すくな彦」はちょっと違うような気がしますが、穀物神でもあるので、祀っている稲荷社もあるのかなと思います。 「兄妹の密通…
〔あやしい古典文学の壺〕に2編追加しました。 「女相撲」:江戸時代、女相撲は人気の興行の一つで、べつに悪趣味なキワモノの類ではなかったようです。このこと一つとっても、「土俵に女は上げない」といった禁制は、歴史的に根拠のないものと言えます。 …
〔あやしい古典文学の壺〕に二編追加しました。 「屋根屋の横死」:江戸時代、いわゆる「斬り捨て御免」なんて考え方は、実際にはなかったらしいですが、いつの時代にも短気な人、乱暴な人、残忍な人はいるので、無礼討ちまがいの暴力沙汰はあったわけです。…
〔あやしい古典文学の壺〕に二編を追加しました。 「生前葬」:今の時代、葬儀社の提供プランにも生前葬があったりします。自分の葬儀で賑々しく騒いでもいいと思います。私は葬儀そのものが嫌いなので、絶対やりませんが… 「ただ者ではない」:陰陽師なんか…
〔あやしい古典文学の壺〕に、鼬の話を二つ追加しました。個人的には、鼬は無類にかわいらしい動物(顔も体型も)だと思うんですが、夜行性で、人間の身近に出没するからか、広く妖怪視されてきました。まあ実際、子供のころに実家の鶏が夜ごと襲われて、噛…
〔あやしい古典文学の壺〕に二編追加しました。 「醍醐の白狼」:松浦静山『甲子夜話』によれば、「ハクロウ(白狼)」とは木葉天狗のことで、劫を経た狼がなるものだそうです。木葉天狗は最下級の天狗で、天狗界の雑用係ですが、この話の白狼は狼の姿のまま…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「爪の間から狐が憑く」:狐に憑かれるヤバさ以前に、爪の下に竹串を差し込む拷問のヤバさを連想して、つらい。 「ところてん暴行事件」:集団心理の恐ろしさ。あれよあれよというまに理不尽な暴力に支…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「大蛇 vs.蛸」:大蛸一匹でも手ごわそうです。それが数でまさっていては、まず勝ち目はないでしょう。そもそも大蛇は、なんで海水にしっぽを浸けていたのだろう。魚を釣ろうとしていたのかな。何が食い…
〔あやしい古典文学の壺〕に二編追加しました。 「猫の子育て」:鼠の子を育て始めた母猫を、不気味だと言いながら追い出しもせず(興味深く)眺めていた松尾家に人々に、ちょっと共感を覚えてしまいます。 「犬の疫病」:江戸中期には市中に野良犬が多数横…
〔あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。 「山中で鳴くもの」:「蛟竜」とは、水中に棲む竜の幼生で、風雨に時機を得て雲に乗り、天に昇って竜となるのだそうです。鳴き声は、「今だ、さあ行くぞ」と気合を入れているんでしょう。 「赤城山の…
〔あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。 「氏神の使者」:蒲鉾は、もとはナマズで作ったものらしいです。https://dailyportalz.jp/kiji/140311163529上記URLの筆者、実際に作ってみたのには、敬意を表したい。 「穴洞三太夫」:舞鶴市吉坂(…
〔あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。 「亡者の帰宅」:仮死状態の人を早まって埋葬してしまうことが、昔はあったのでしょう。この話のようにめでたく助かればいいですが、手遅れだと悲惨なことになってしまいます。今の「死亡確認のあと原…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「なめくじの怪」:おなじみ「三竦み」のうちのヘビとナメクジのケースです。今普通に考えて、ヘビがナメクジを恐れると思うのは無理がありますが、大昔の中国なんかでナメクジは、その生態から尋常でな…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「真っ黒な大坊主」:闇夜の怪坊主といったら、だいたい黒坊主です。赤坊主でも青坊主でも七色坊主でも恐ろしいわけですが、そういうのはなかなか出てこない。今と違って昔の夜の闇は果てしなく深く、闇…
〔あやしい古典文学の壺〕に以下の2編を追加しました。「子供の顔」:「通り悪魔」といって、ふと人の心を襲って狂乱させる怪があります。これもそうかもしれませんが、そのあと実家に逃げ帰って平然としているさまが不気味です。「脳中に入る幻人」:高度情…
〔あやしい古典文学の壺〕に、以下の二編を追加しました。 「蛇が突撃」「蛇が悶々」:例を挙げるまでもなく、蛇にまつわるこの手の話は神話の昔から数多く語られてきました。思えば蛇というのは不思議な奴で、あえて足を放棄したことで自由自在を得たかのご…
〔あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。 「重いうわばみ」:ここはひとつ、右に左に首を打ち振ってパクパクと景気よく人を呑む大蛇を空想しましょう。現実世界で確認できる大蛇はせいぜい体重数十キロ、全然信頼できない情報でも「三百キロの…
【あやしい古典文学の壺】に、次の二編を追加しました。 「水汲み少女」「枝から下がる足」:ただ姿が見えるだけ、声が聞こえるだけ、といった幽霊や妖精が好きです。そんな話の何が面白いのか、との意見もあるでしょうが、私は惹かれます。ちなみに、私が林…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「海神」:いわゆる海底人の仲間でしょうか。以前「あやしい古典」では、「海人・鮫人」(No.859)というのを紹介しています。 「猛魚」:涎を吐いて動物を倒すあたり、コモドドラゴンを連想させますね…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「備えあれば…」:ここまで痛い体験はあまりないにしても、オートロックで自分を閉め出したことなど、身に覚えのある人も少なくないでしょう。 「南都の臆病者」:誰でも臆病なのです。臆病の現れる場面…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「鏡餅に髪が生えた話」:黴か茸か粘菌か、はたして何でしょうね。ともあれ、その鏡餅をどうしたか。たぶん髪の毛をむしり取ったうえで食べたと思います。 「上野饅頭」:四十七人に平らげられたから吉…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「酔死」:いやはや、なんとも…。 「助っ人三平」:年末を飾るべく、ちょっと派手なのにしました。ストーリーは他愛ないものです。三平カッコイイ! なんて思っていただけたら、それでいいです。 今年の…
〔あやしい古典文学の壺〕に、陰摩羅鬼の話を二つ追加しました。あやしい古典通算1700話近くに及んで、いまさらと思われるかもしれませんが、いろいろ肉付けして怪談の体裁の整った陰摩羅鬼の話もいいけど、こういう何のために出るのか定かでないような原形…
〔あやしい古典文学の壺 〕に、次の二編を追加しました。 「娘と狼」:狼は口が大きくて顎が逞しいというイメージから、なんとなく納得できる話。絵心あれば描いてみたい場面です。 「虎の陰嚢」:これも絵に描いてみたい。なんなら「トムとジェリー」みたい…
〔あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。 「堀端の子供」「四谷の河童」:久しぶりに河童を二題。どちらも江戸の掘割に棲む都市型の河童です。江戸時代の妖怪ブームを形成する話の好例といえるかもしれません。私としては、田舎の山河や海浜に棲…