たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

8/11【あやしい古典文学の壺】の更新について

以下の2編を追加しました。
No.1591「久津村の死女」。葬送の死骸を奪う妖怪として「火車」というものがあります。地獄からの迎えだとか正体は猫又だとかいわれますが、この死女が猫又ごときに屈するとは思われません。みずから棺を破り、地獄の獄卒どもをも圧倒して立ち去ったのかもしれません。
No.1592「乳母の幽霊」。覚夢と九郎右衛門のコンビは、よく頑張りました。さらに九郎右衛門が幽霊の絵を描いたのは、芸術家として立派な姿勢だといえませんか。幽霊のほうはこれといった念晴らしをしたらしくもなく、年月とともに消え失せたあたり、かえって余韻を残す終わり方だと思います。まあ蒲生家は、ほどなく断絶するんですがね…。

ハルさま:
さっそくのご来訪、励ましのお言葉、ありがとうございます。コメントへの返信は、このように〔更新について〕の記事の末尾に書き込むようにいたしますので、これからもよろしくお願いいたします。