たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

10/11【あやしい古典文学の壺】更新について

以下の二編を追加しました。

夫婦の幽霊」:作り話と言えばそれまでのことだし、わざわざ墓所から姿を見せて語りあわなくてもよさそうな気もします。しかし、なんだかほのぼのとした雰囲気が捨てがたい。

幽霊千人」:さすが箱根。「千人の幽霊が真っ昼間に出現」というインパクトがものをいっていますね。これを百鬼夜行的な妖異の行進として思い描くか、末世を具現する幽鬼の跳梁とみるか。私はそのどちらでもなく、軍事パレード的な統制のとれた示威行為のように感じます。

ハルさま:
常陸海尊……しかし、この飴は何だったのか?
江戸時代、奥州に残夢という僧がいて、実は海尊だと噂されたという話があります。残夢は枸杞(クコ)を常食として長寿を得たといいますから、「飴のようなもの」とは枸杞の実のふやけたやつかもしれません。(無理があるか…)