たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】03/11更新について

次の二編を追加しました。

「焼き場の鬼」:火葬の火で焼いた餅を食べれば病が治る…、あやしい古典の世界ではよく聞くような説ですが、治る病はそんなことしなくても治るし、重い病はその程度では治るまいと思われます。しかし、芋の葉の面をかぶった病人にさほどの悲壮感が感じられないのはなぜだろう。

「鴨料理」:婆汁を作って爺さんに食わせる「カチカチ山」の狸の過激さに比べると、この話の狐はだいぶ穏健です。もっとも、獲物を横取りされただけの狐に対し、かの狸と爺は食うか食われるかの戦いだから、差があって当然か…。

ハルさま:
>きっと力は本物なのに性格が災いしてうるさがられる…
そういうことでしょう。いっぽう力が贋物のやつは、病気が治せなくても巧みに言いくるめて、好感度を高めたりするのかも。