次の二編を追加しました。
「小奥」:江戸時代の公家の貧乏組は、どれくらいの俸禄だったのか。調べてみると「家禄三十俵三人扶持」なんてのがあり、堂上公家で一番少ないのがこのあたりじゃないかと思います。体裁のいい副収入があればいいんでしょうがね。まあ貧乏など気にせず、仲良く暮らしてほしいものです。
「大奥」:筆者が『甲子夜話』を書き起こしたのは文政四年(1821)、その百年以上前の正徳四年(1714)に、大奥を揺るがす一大スキャンダル「江島生島事件」が起こっています。連座して処罰された者千五百人との説もあるほどですから、「扱いが難しい。もし表沙汰になったら」と心配するのももっともです。しかし解決策(?)は、名案のような事なかれ主義のような…。