たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】04/21更新について

次の二編を追加しました。

「小奥」:江戸時代の公家の貧乏組は、どれくらいの俸禄だったのか。調べてみると「家禄三十俵三人扶持」なんてのがあり、堂上公家で一番少ないのがこのあたりじゃないかと思います。体裁のいい副収入があればいいんでしょうがね。まあ貧乏など気にせず、仲良く暮らしてほしいものです。

「大奥」:筆者が『甲子夜話』を書き起こしたのは文政四年(1821)、その百年以上前の正徳四年(1714)に、大奥を揺るがす一大スキャンダル「江島生島事件」が起こっています。連座して処罰された者千五百人との説もあるほどですから、「扱いが難しい。もし表沙汰になったら」と心配するのももっともです。しかし解決策(?)は、名案のような事なかれ主義のような…。