たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】05/11更新について

次の二編を追加しました。

「武勇の人」:川村氏が振り回した魚「タツ」。今の秋田地方で「ダツ」というのがそれではないかと思われます。つまり太刀魚ですから、夜闇で見れば刀に見えるのは納得できますが、盗賊が怯まず向かってきたらどうするのでしょうか。

「放下通しの槍」:盛岡藩南部家に「放下通し長俊」、若狭の氏家とかいう家に「放下通し吉光」という槍があったとされます。前者は南部家が参勤行列の先頭に押し立てていたもので、岩手県立博物館に現存するとのこと。この話は、隣国の南部家の「放下通し」が誤伝したものかもしれません。

ハルさま:
>小奥:…公家って、文学ではしょっちゅう笑い物にされている気が…
そうかもしれませんねえ。バカ殿じみた「まろ顔」で、いつでも「~でおじゃる」とか喋ったとしたら、どうもしまりがないんですが…。でもたぶん、そういったものではなかったでしょうよ。
>指が痒い:…掻き破りたいほど指が痒いって…
考えてみれば、「痒い」というのは不思議な感覚だと思います。ほかのどんな感覚より言葉にしがたい。