たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】07/11更新について

次の二編を追加しました。

「貧乏神の祠」:貧乏神の像というと、ねずみ男に似たのをよく見かけますね。あれだったら何となく親近感がわいて、盗みたくなるかもしれない。しかしまあ、神体まで無くなるとは、貧乏の極みではあります。

「通う神」:道祖神は行路の神ですから、行き倒れの怨念なども宿ると思われます。吉左衛門は、バチが当たったのではなく、うっかり危ないタイプの道祖神を勧請したせいで、亡魂に憑かれて変になったのかもしれません。

ハルさま:
>先日、新聞で、体の左右が半分ずつオスとメスになっているクワガタムシが発見されたという記事…
検索して、私も見ました。たしかに飛ぶときなんかバランスがとりづらいでしょうねえ。でもまあ、左右非対称の動物種は少ないながらも存在することですし、頑張ってほしいものです。

まねき屋さま:
読みに来てくださっていたんですね。うれしいです。
>花街の文化その物を良く思わない層の人達が道祖神の話と結び付けて非難したのがこの話の元なのかな、と…
私もそう思います。ただ、筆者である木室卯雲は、大田南畝なんかの少し前の狂歌師で、さほど無粋な人間だったとは思われません。まあ南畝同様御家人なので、町人文化に対して斜に構えるところはあったのでしょう。