たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】10/11更新について

次の二編を追加しました。

「胸が裂ける」:飲んだ湯薬がみな裂け目から漏れてしまうというグロテスクな虚しさ…。身につまされます。

「影のわずらい」:離魂・ドッペルゲンガーなどと類似の現象で、只野真葛が『奥州ばなし』に書いた「影の病」と同病のようですが、この話は、自分の姿を幻視するのではなく、あくまで自分の「影」に襲われるのです。影はそもそも自分につきまとうものですから、その点、現実味がありますよね。