たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

あやしい古典文学の壺〕に4編追加しました。

1/02「瘤の人」「坊主になるな、魚喰え」:正月らしく、めでたい気分になれるかもしれないのを選んで載せました。

1/11「男の首」:流言やデマが世相を覆うのはいつの時代も変わらず、むしろ今のほうがたちが悪いとさえいえます。この話について言うと、展開が型どおり出来上がりすぎているので、空言に人々が振り回されたという話そのものが空言だったのではないでしょうか。
「男を喰う女」:逃げ出さなかった男たちに、献杯を捧げたい。

ハルさま:
>鬼女紅葉と鬼切の刀の話は、ちょっと検索しただけでも様々なバリエーションがあって面白い…
惟茂と金剛山の関係ですが、惟茂は鬼女紅葉を討ち取ったあと、信州上田の「金剛山霊泉禅寺」の温泉で体を癒したとの言い伝えがあるようです。また、信州別所温泉の「金剛山常楽寺」近くにある古墳は「将軍塚」とか「惟茂塚」とか呼ばれるているらしい。これらの寺名の「金剛山」を河内の金剛山と混同したか、わざと置き換えたかして、紅葉伝説の一バリエーションから派生した新たな話が出来上がったように思われます。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に4編追加しました。

12/11「満方」:いわゆる「マンボウの昼寝」は、深海に潜って冷えた体を太陽光に当てて温めているんだそうです。そうかもしれませんが、体が冷える魚はほかにもあるだろうに、マンボウのみが水面に横たわって無防備にプカプカしているのは、納得しがたいところです。
「海鰻」:ウミウナギと読めば、ウツボやウミヘビのこと。ここでは「caiman」に漢字を当てたもので、ワニ目アリゲーター科カイマン亜科に属するワニさんなのであります。

12/20「狐孫右衛門」:杉浦日向子『百物語』の中の狐孫右衛門の話が好きです。あのストーリーの原話があるのか、杉浦日向子が翻案したものなのかは知りません。
「行けども行けども金剛山」:金剛山はわが家からも見える山で、高さは1100メートルちょっと、さして険峻という感じではありません。それでも高山のない関西では霊山とされ、修験の山です。文中の「平惟持」は「平惟茂」のこと。惟茂が金剛山に縁があるとは聞きませんが、どうしてこんな結びつきが書かれたのか…。

ハルさま:
今年も一年、おつきあいいただきありがとうございました。書き込みから考えのひらめくことが幾つもありました。それを糧に、来年もそれなりに続けるつもりです。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に4編追加しました。

11/21「山魅」:一般に「すだま」と呼ばれるやつの仲間でしょう。木こりに対する樹木の側の反撃ともとれるけど、やられようを見ると案外弱っちい。
「山神の祟り」:祟りというほどのことではなく、狐に化かされたとしか思えない。

12/01「山吹猫・出世猫」:府中城内では、猫に出会うたびに一喜一憂。難儀なことです。
「風来童子」:「畏れ多い筋の子」といっても、いわゆる貴種ではなく、叩いた腕を麻痺させるような異能があることから考えて、鬼神・山神の類の子かもと危ぶんだのでしょう。でもそれだと、追い出したら祟られそう。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に4編追加しました。

11/01「鶴・白鳥」:鳥の肉はみな美味なもののようで、あのカラスでさえ食べればかなりイケるとのことです。気力が増すかどうかは分かりません。
巴西侯」:牧歌的な妖怪の時代の終わりを思わせる、ちょっと身につまされる話でもあります。

11/11「味気ない大魚」:イルカや小型のクジラを推測させる描写ですが、それらであれば海岸の住民が知らないはずはないので、やはり未知の魚だったのでしょう。
「遡上」:調べてみたら「プリオノスクス」という約2億7,000万年前の両生類は、体長が9メートルほどあったとのことです。いやあ、太古のロマンですなあ。

ハルさま:
>許真の結婚…子供たちが早逝したのは寿命が狐寄りだったからなのかしら…。
これは考えなかった。納得です。
>遡上…山椒魚は海に居たのだという結論はややこじつけっぽいですが、…
まあそうなんだけど、「ヤマメの稚魚の一部は海に下って豊富な食にありつき、巨大なサクラマスとなって再び遡上する」というのを連想して、私は面白いと思いました。