たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に1編追加しました。

6/15「一寸法師」:内容は見てのとおりです。これにて2000編掲載完了。どっとはらい。

お世話になった皆様には、厚く厚く御礼申し上げます。

長きにわたって続けてきましたが、目標に到達した今、さして感慨は湧き起こりません。人生は短いようで長い。飽きもせずよくやったとは思います。

今後はどうするのかというに、ただちにサイトを閉じて Fade out すればクールなのですが、そこまで吹っ切れない未練がましい男です。
まあしばらくは更新を休みます。そののちも定期更新を再開することはしませんが、興味深い素材があったら、そのつど扱っていくつもりでいます。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に10編追加しました。

4/19「親孝行侍」:安政四年、じっさいにこうした事件があったらしい。斬りかかったのは細川家の侍で、事後、国許に送還されたそうです。侍のその後は分かりませんが、さすがに加増はなかったかと…。
「石の佐与姫」:佐与姫(佐用姫)が化したとされる岩は、唐津周辺にいくつかあるようです。その一つ「佐用姫岩」は、まさに巨牛を思わせる大きさで、「姫」には見えません。

5/01「異形の双子」「ともし火の女」:人の世は、不条理で説明しがたいことばかりですね。

5/11「雷獣になりたい」:そもそも雷獣なんかになって、何かいいことがあるのだろうか。
「牛擬村」:『日本霊異記』には、息子の稻十束ほどを無断で他人に与えた父親が、牛に生まれて罪を償ったとかいう話があったりします。仏教的な因果話は、そこまですることかと思えるのが多い。

5/23「土雀」:愛らしさと切なさを、しみじみと感じさせます。領主のくだりはどうでもいい。
「手之子大明神」:なんですかね、これは。爺さんももうちょっと無難な方法をとれただろうに。

6/02「やまてて」:山父(やまちち)とか山爺(やまじじい)などとも呼ばれ、各地にさまざまな伝説があります。一つ目で一本足だったりもします。
「座頭と山神」:偉ぶらない素朴で牧歌的な山神だと思います。

ハルさま:
>雷獣って、…古猫からステップアップするパターンもあるんですね。
これねえ、私も意外で虚を突かれました。「手之子大明神」なんかもそうですが、長年あれこれと読みあさってきても、いまだに思いがけない話に出会えるのだなあ、と感心します。

かとあつさま:
面白く読んでいただいて、こちらも嬉しいです。じつは〔あやしい古典文学の壺〕はNo.2000をもって定期的な追加更新を終わります。つまりあと1編を残すのみですが、サイトそのものは閉じず、しばらくWEB上に置いておくつもりなので、暇なときなどにまた読みに来てください。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。

3/01 「妾の死霊」:書かれている話自体は面白いはずなんですが、いろんな人が出てきてややこしく、読みづらい感じです。もうちょっと工夫が必要でした。

3/11 「わが子を喰った人」「網にかかった人」:日本の伝承における山人と里人の関係性、その一端を示す話。

3/21 「神崎疫神祭」:近隣の村々にとっては大変に迷惑な祭。苦情は出なかったのだろうか。
「団扇と釘と槌と」:亡者を使って感染を広めるという、なかなか斬新な方法。団扇も、貧乏神の渋団扇を思わせて味のある小道具です。

4/01 「榎木の精」:ちょっと寒山拾得みたいな…。
「早足」:「ある時は足で歩み、またある時は腹で歩み、はたまた手、腰と、歩くところを変える。」というのは、たとえば「腕を強く振って上半身の力で走る」といった表現と同様に考えれば、理にかなっているかも。

4/11 「疫神を引く」:疫神のナイーブさに驚く。

ハルさま:
>神崎疫神祭:…川をさかのぼり遠い地から向かってくる船のように不気味で恐ろしいものだったのでしょうね。
疫病船が遠い地からやってくる。そういえば現代でも、コロナ集団感染「ダイヤモンド・プリンセス号」なんてのがありましたけどね。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に10編追加しました。

1/02「織婦の発狂」:むかし『北越雪譜』を初めて読んだとき、心に深く残った1編です。「あやしい古典文学」を始めるきっかけのひとつともなりました。
「破目山」:「われめやま」ではなく「わりめきやま」と読むようです。現在の新潟県南魚沼市に「割引岳」(わりびきだけ、別名わりめきだけ・われめきだけ)というのがあるので、そこのことでしょう。

1/11「捨てられた男」「内弟子出奔」:天狗だかなんだか知らないけど、なんでこんなことをするのか。いや、じつは我らの内面に天狗のようなものが棲んでいるのか。

1/21「瘤のスッポン」:この話のスッポンは、あんがい美味そうです。でも今日、なんだかんだ言ってスッポンを有難がるのはどうかと思います。生血とか、ことさらに飲みたくはない。
「鬼の棲家」:松平定信が治めたのは奥州白河藩で、土地柄として狩猟は重要な産業の一つだったと考えられます。遠山猿平がどのような身分の者かは分かりませんが、職分はそれなりに納得できます。

2/01「異種交雑」:騾馬は、雄のロバと雌のウマの交雑種です。日本では飼育されなかったので、筆者はうろおぼえの知識で書いたのでしょう。
「駿府城の犬」:むかしは町中にも結構な数の野良犬がいて、夜になると徒党を組んでうろついていました。見慣れて親しい犬も、夜の集団では全然違う様子になって、ちょっと不気味でしたね。

2/17「貉の報復」「狼は力持ち」:まあこういうのも人間界と動物界の共存の形だということで…。

ハルさま:
>内弟子出奔:…何を食べさせられたのかが気になる。
一宿した宿の老人が謎ですよ。親切な仙人だったなどとは、とても思われない。
>異種交雑:実際にあり得るのかと思ってちょっと調べてみたところ、不可能とされていた犬と狐のハイブリッドが、昨年初めて遺伝子的に確認された…
えっ! と思って私も調べてみたら、事実のようですね。そうなると、真偽のさだかでない異種交配の言い伝えも、いちがいに馬鹿にしたもんじゃない気がします。