たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に12編追加しました。 10/01「黒くなって死ぬ病」「腐骨瘡」:昔の地誌、随筆などさまざま目を通すにつけても、悪疫奇病の話題は尽きません。本質的には現代も同様で、つまり命あるものは病むということでしょうか…。 10/12「ほとと…

『狐狸猫河童』発刊のお知らせ

2025/11/01、Kindle版電子ブック『狐狸猫河童』を発刊しました。詳細はこちらをご覧ください。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に7編追加しました。 8/21「烏頭村の化け物」:愛知県岡崎市内に、宇頭町(かつては「宇頭村」)というところがあります。烏頭村とはおそらくそこのことでしょう。こんなふうに旅路で疫神に遭遇する話は少なくありません。「板垣三…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に10編追加しました。 7/02「前兆の鉈」:黒海の沿岸にバロメッツという羊が生る木があると、伝説に言います。綿のような花もしくは果実からの連想でしょうか。桐の実はごく小さいですが、熟して割れた実の様子は鼠が生じるかのよう…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に12編追加しました。 5/01「越後の海坊主」:海坊主はふつう海上で遭遇するもので、不吉な前兆だとされますが、上陸した場合は大不吉なんでしょうか。でも、ゴジラの上陸などと比べれば、さしたることでないと言えそうです。「高尾…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に6編追加しました。 4/03「異鶏」:土地ごとにいろんな話があるものですが、「御耳長様」については知っています。桜島の巨大な兎の神ですね。「万願寺村の竹」:万願寺温泉は今もささやかに存続しています。冷泉ではなくてそこそ…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に10編追加しました。 2/11「犬ころし」:かつて宮城蔵王で、宿からの土産に大きな梨をもらって、荷物になるなあと迷惑にも思ったのですが、食べたらほんとに美味だった。「命名の由来」:「めまる」は、それほど変に思わない。自分…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。 1/02「動雲大竜」:乙部九郎兵衛は、大阪冬・夏の陣で戦い、計59人を討ち取ったとされる人です。太平の世ならただの殺人鬼。「打出の小槌」:神に祀ったりせず、実際に振るってみたらよかったのに。 1/11「…

2025年

『座敷浪人の壺蔵』更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に4編追加しました。 12/11「医者と山伏」:山伏は豊富な薬石の知識を持ち、薬を製して祈祷などにも用いたはずで、ただうだうだ呪文を唱えるだけではなかったはず。この話の山伏は食わせ者でしょう。いや、でも食わせ者の山伏が多…

『座敷浪人の壺蔵』更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に6編追加しました。 11/13「人魚骨」:念珠の素材としては、木・石のほか、獣骨や魚骨などもあるので、念珠の玉を人魚の骨だと称しても、さほど不自然ではありません。効能はなさそうですが……。「スケト」:スケト=スケトウダラ…

新刊『怪の壺 遊霊だらけ』について

6冊目のkindle版電子ブック『怪の壺 遊霊だらけ』を発刊しました。 詳しくは こちら をご覧ください。

『座敷浪人の壺蔵』更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。 10/01:「踊る心中者」:元禄16年(1703)には、大阪だけで46組の心中があったとされます。その年の話ですね。「迷い出る大文字屋」:あやしい古典No.1570「お梅に逢いたい」と似たところのある話。 10/11:「…

『座敷浪人の壺蔵』更新について

[あやしい古典文学の壺]に4編追加しました。 9/11「犬の執心」「松山の猫また」:犬にしろ猫にしろ、人間の近くにいると不穏な性情を醸してくるのかも。 9/21「空翔ける獣」:空を飛び、樹洞に棲み、尾が長い、などから考えて、ムササビだろうと思いまし…

『座敷浪人の壺蔵』更新について

[あやしい古典文学の壺]に7編追加しました。 8/02「山伏の死霊」:あやしい古典の世界で、山伏というのはあまりいい役回りではありません。法力があるぶん何かと厄介だったり、そうでなければ全くの食わせ者だったり…。当時の実際の山伏も、多分にそうい…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に10編追加しました。 6/11「有尾人・半身人」:半身人は「両面宿儺」なんかの逆をいくやつですね。「頓遜国」:これまでの危ない民族と比べると、この国が随分まともに見える。 6/21「小僧の行列」:笛吹き男が先導していたかも…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

【座敷浪人の壺蔵】の体裁を少し変えました。また、長らく更新していないコンテンツを削除しました。地味になりましたが、私自身いちだんと地味に生きるようになったので、これでいいかと思っています。 [あやしい古典文学の壺]に6編追加しました。 5/10…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に6編追加しました。 4/11「馬足の民」:「丁霊」は、B.C.3~A.D.5ごろモンゴル高原で遊牧生活をしていたトルコ系民族なんだそうで、なるほど……という気がしますね。「瓠犬国」:わりとよく、いろいろな類話の形で語られる話です…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

[あやしい古典文学の壺]に5編追加しました。 3/11「狐火」:狐火と言われるものにはいろいろあるんですが、ここでは、狐の吐息が光る、狐の所持する玉が光る、といった類の火だと思われます。「狐つかい」:狐をつかう術なんて、敬遠したほうがいいかも。…

新刊と更新について

5冊目のkindle版電子ブック『怪の壺 妖物どよどよ草』を発刊しました。 詳しくは こちら をご覧ください。 * 〔あやしい古典文学の壺〕に6編追加しました。 2/01「光るもののこと」:なんでか知らないけど、言われてみればみんな光りそうだ。光る蜘蛛なん…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に4編追加しました。 01/11「無腸人」:別なところに「無腹人」というのもおります。こちらは無腸人のような再生力はなさそうで、ただ、「無腹人はきわめて背が高く、腹中に腸がないので、食べた物はそのままただちに排泄される」…

2024年挨拶と更新について

1/02〔あやしい古典文学の壺〕に2編追加しました。「岩上の人面」:顔の大きな女の妖怪は、山中にとどまらず、町中でもよく出てきます。顔の大きな男の妖怪というのは知りません。けっこう怖そうですが…。「猪に乗って去る」:話が進むにつれて、ただの雑役…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。 11/21「機転の泥棒」:うまく気絶してくれたからよかったけど…。「惣助失踪」:天狗の手下にされた人が惣助みたいな行動をとる話を、いくつか知っています。12/01「赤蜘蛛」:寺側の攻勢が徹底的ですごい。「…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に10編追加しました。 10/01「井戸に落雷」「天狗の漁猟」:昔の記事によれば、落雷の折りにたびたび雷獣が現れて(落ちて)そこらをうろうろし、捕えられたりしています。なかには食べられてしまったものもあります。天狗の場合、…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。 8/21「オサキ狐」「くだという怪獣」:キツネ系憑き物2種。オサキ狐のようなやつが、普通の犬猫と同様に繁殖してそこらを徘徊したら、たしかに困りものですね。 9/01「大物の運搬」:あやしい大物の運搬、どこ…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に10編追加しました。 7/01「大人足跡・小人足跡」:大きい足跡を「たんたん法師の足跡」と呼ぶのは「ダイダラボッチの足跡」と同義でしょうが、小さいほうの「でらでら法師…」もダイダラボッチと思われ、こうなるとよく分かりませ…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。 5/21「泣き叫ぶ老人」:見苦しい、黙ってろ、とも思わせる姿ですが、これも次の「臨終の言動」と同様に病勢のなせるわざかもしれません。「臨終の言動」:まったく「僧の言は愚か」です。冷静な洞察をもって物…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。 04/11「毛の生えた熱いもの」:産まれたものの異様さが目を引きますが、その後生きたのか死んだのか、どうなったのだろう。「水を吸うもの」:いかにも奇妙なもので、イメージするのがひと苦労です。「鑓到火…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に4編追加しました。 3/21「笛吹川の獺」:私は、水族館にいたりする獺の挙動には、なにか邪悪な雰囲気を感じます。妖獣の仲間にされるのも、気の毒ながら仕方がない気がしますね。ちなみに「海獺(ウミウソ)」はアシカの別名とさ…

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に6編追加しました。 2/21「竜巻」「頭蓋骨」:魚とか動物とかが空から降るのを「ファフロツキーズ現象」というんだそうです。世界各地でいろんなものが降った記録があります。それなりに説明がついている話もあって、例えばアイス…