〔あやしい古典文学の壺〕に8編追加しました。
5/21「泣き叫ぶ老人」:見苦しい、黙ってろ、とも思わせる姿ですが、これも次の「臨終の言動」と同様に病勢のなせるわざかもしれません。
「臨終の言動」:まったく「僧の言は愚か」です。冷静な洞察をもって物事を見ないといけないと、自分にも言い聞かせたいですね。
6/01「蛇体となった女」:普通は水に飛び込んで終わりのところ、また上がってきたのが面白いと…、まあそれだけなんです…。
「胡瓜堂」:下世話な猥談じみたきっかけから大ごとに持ち込む展開が、無理やりで面白いと…、これもそれだけのような…。
6/11「飛地蔵」:石地蔵が文字通り飛んだら危険ですが、運んでもらうぶんにはのどかでけっこうな話だと思います。
「火事熊」:弘化二年の「青山火事」で熊が出たという話は、岡本綺堂『半七捕物帖』の「熊の死骸」でも用いられています。
6/21「鯉を掘り出す」:あやしい古典文学では通常こういう鯉も食べてしまうのですが、ここは無難に放してやっています。
「化獣の衣服」:ほどよい化け物ぶりがよいですね。後に思うに衣服が分明でないあたりに、人がほどよく化かされているのもわかって、よい雰囲気です。
ハルさま:
>蛇体となった女:そういえば、「蛇体になった男」というの、…
まれにはあるんです。でも、あんまりかっこよくないです。
>火事熊:…
関係ないですが、富士宮に二度ほど行ったことがあって、JRの駅前に「鍛冶熊」という鍛冶屋さんがあったのを覚えています。そのせいでこの表題にしたのかも。