たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】02/11日付の更新について

次の二編を追加しました。

雷鳥・岩鳥」:「岩鳥」について本文には「これは『農鳥岳』の農鳥と同様の説だろうか」とありますが、そうではありません。「農鳥」は山腹にあらわれる雪形なのに対して、「岩鳥」は雷鳥の別名ともいわれ、おそらく実際の鳥です。雷獣を取って食う猛々しい雷鳥と、言行不一致のずぼらな岩鳥ではだいぶ違いますが、いろんな性格の個体があるのかもしれない。

鳳凰山」:現在「鳳凰山」という単独の山はなく、地蔵ヶ岳・観音ヶ岳・薬師ヶ岳を総称して「鳳凰三山」と呼んでいます。筆者は岩鳥のいる山「地蔵ヶ岳」を別項で扱っていますから、観音ヶ岳・薬師ヶ岳の両方もしくはいずれかが、当時は「鳳凰山」と呼ばれたのでしょう。

ハルさま:
>いつから鳳凰山なのか、神社に何を祀ったのか、金色の鳥や芳しい香りの獣は何なのか。…
昔の人の高山に対する畏敬の念は、今の我々にははかりがたい部分があると思います。まあ航空写真で山容を見下ろせる現代は捨てがたいですが、ジャコウネコに遭遇したり金色の鶏に餌をやったりするのもいいなあ。