たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】更新について

〔あやしい古典文学の壺〕に6編追加しました。

1/21「処女懐胎」:本文でも触れられているように、類話はほかにもあるでしょう。艶笑譚として語られがちな内容で、そのぶん陳腐とも言えます。
「富山の奇子」:ろくでもない赤子ですね。

2/01「蛇の出る幟」:端午の節句の幟旗なら、武者幟でしょうか。そこに蛇という取り合わせは意味深な感じもしますが、とにかく竿が折れてしまっては具合が悪い。
「蛇の抜けがら」:五輪塔の石柱なんてのは、蛇が巻きついていそうな雰囲気があります。蛇の祟りが陰茎周辺に及ぶのは、やむをえないかも。

2/11「スッポンの骨が出る」:スッポンなんて、何度も食べたことがあるわけじゃないけど、旨いとは思わないなあ。まして骨を食うなんて…、この薩摩の侍に同情はわかない。
「菊次郎の奇病」:菊次郎は悪いやつではなさそうだし、花町さんは優しいし、ほかの登場人物もいい人っぽい。そのぶん、奇病の救いのなさが切ないです。

ハルさま:
>富山の奇子…その後、どう成長したんだろう。
「二十歳過ぎればただの人」的に、凡庸な人になったかもしれませんよ。