たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】12/01日付の更新について

以下の二編を追加しました。

「男子出産」「懐妊男子」:神話・伝説の世界では、男性が出産するのは珍しくありません。SFでも時々語られていて、それが作品の魅力を生んでいる場合もあります。現実世界はどうかというと、性転換者における特異な条件下で出産例はあるらしいです。また、男性が出産することはいかにすれば可能か、といった追究も行われているそうですが、私としては、そういうのは「勝手にしやがれ」と思いますね。

【あやしい古典文学の壺】11/21日付の更新について

以下の二編を追加しました。

「赤飯好きの池」:池に棲む神霊に供物として赤飯をそなえる習俗の話。池のありかはかくせん村と二面村の間とあります。かくせん村は分かりませんが、二面村というのはかつて実際にあって、今のあわら温泉のあたりです。

「赤飯を食わせろ」:赤飯を要求するあたり、狐の仕業を匂わしています。稲荷の狐には油揚げや赤飯が供えられるようですが、油揚げのほうは狐釣りの餌に油で揚げた鼠を用いるとの話さえあるので、好物かなと納得できるとして、赤飯はなんででしょうか…。でもまあ、化ける狐なら好きそうな気がなんとなくしますね。
ちなみに杉浦日向子『百物語』の最終話では、杢兵衛という狐が若旦那に化けて奉公人の女を誑かします。そんな若旦那の口元に赤飯の粒が付いていたりします。また、女と小豆餡のぼた餅を仲良く分け合って食べ、口のまわりについた餡を舐め合うシーンがあります。

ハルさま:
静岡県御前崎にも、赤飯を詰めたお櫃を池に沈めて竜神に供える「お櫃納め」という行事があります。
池の底で斬られて大出血した木切れのようなものは、池の主ではなく、せいぜいが竜神の眷属だったのか。いや、とりたてて竜神の報復もなかったことから考えると、竜神とは無関係なただの無害な生き物だったにちがいない。気の毒だ…。

【あやしい古典文学の壺】11/11日付の更新について

以下の二編を追加しました。

「若い力」:じっさい若いときの気力・行動力はすごい。ひと歳とったらしみじみと分かります。若いから失せ物が見つかるというのも、ただちに探しに戻るから見つかるわけで、年寄りくさい分別で諦めたら決して見つからない。

「酒狂殺人」:腰刀一本で酔っ払いが二十人を連続殺害。こういうのは初めて見ましたが、あやしい古典の世界にも、現代社会にも、酩酊殺人は数多くあります。早々に酔い潰れれば平和なんですがね。無駄に元気があったり酒で気合が入ったりすると、ろくなことにならない…。

 

【あやしい古典文学の壺】11/01日付更新について

以下の二編を追加しました。

「飛行銭」:「銭が飛ぶ~♪」といえば銭形平次ですが、この話の場合、人力に依らずに銭が自ずから飛んでおり、諸国で同様の現象が見られたという説もあります。なんでかは知りません。
ちなみに野村胡堂銭形平次捕物控』は全部で383編だそうで、すごいです。私がそのうちの数十編を読んだ限りで言うと、そうそういつも銭を投げているわけではありません。また、銭では力不足だからと、気前よく小判を投げたこともありました。

「豆の飯の迷走」:「狐に化かされた」といった終わり方に持って行けばそれまでのところ、それはあえてナシとすると、なかなか味わい深い話となります。

ハルさま:
チキンラーメンまんじゅう、黄身あんなんですね。…
そうなんですよ。いくらかはチキンラーメン味になっているだろうと思って買ったのに、残念でした。

 

10/22【あやしい古典文学の壺】更新について

以下の二編を追加しました。

クロス」:筆者の見方は黒人奴隷に同情的で、人道的とも言えそうですが、当時の日本人の目から見れば白人も黒人も等しく蛮人ですから、こういう見方もしやすかったのかもしれません。

おそろしや」:さすがロシア! などと感心してはいけない。今も昔も世界の諜報大国という点で、油断なりませんなぁ。