たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】01/11日付の更新について

以下の二編を追加しました。

「房総の狐」:狐に送ってもらって有り難いかどうか、微妙なところ。まあ憎めない話ではあります。

「十万坪の狐」:「十万坪」は1723年から埋め立てが行われた土地ですが、1791年に台風による高潮で深川洲崎十万坪一帯に大被害が出て、以来、周辺の家屋建設が禁止されたそうです。その一方で潮干狩りの名所でもあり、釣り人も多く足を踏み入れたと思われます。なるほど、狐が活躍しそうな場所ですね。

ハルさま:
>江戸の埋め立て地というのは海の近くという事でしょうか。…
広重の『名所江戸百景』中、奇抜な構図で知られる「深川洲崎十万坪」、鷲の見下ろすあの景色そのままだったんじゃないかという気がします。