たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【あやしい古典文学の壺】08/01更新について

次の二編を追加しました。

「龍に巻かれる」:オズの魔法使いの例を出すまでもなく、人や車、家などが竜巻に巻き上げられた逸話は幾らでもあります。この話のように行列中の侍と馬だけというピンポイントを突いた被災が実際にありうるのか分かりませんが、そういうこともありそうだと思わせるのが、竜巻のすごいところです。

「龍燈」:筆者は不知火を虫群だと言っていますが、現在では蜃気楼の類だと解明されています。ほかに海辺に光を発するものとしては、夜光虫とか、人の灯す光の反射なども考えられます。なんであれ、一度見てみたいと思います。

ハルさま:
>「中納言光圀卿が、鷹が来る国を見ようと探検船を繰り出した」というくだり…
徳川光圀は、探検目的で大船を三隻建造しています。最初のは不出来で廃船。二隻目は伊豆半島方面へ初航海に出て暴風に遭って行方不明。三隻目は快風丸といって、蝦夷地探検に三度出かけています。当話は、おもに難破したとみられる二隻目のことが下敷きになったのではないでしょうか。