たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】11/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

堀端の子供」「四谷の河童」:久しぶりに河童を二題。どちらも江戸の掘割に棲む都市型の河童です。江戸時代の妖怪ブームを形成する話の好例といえるかもしれません。私としては、田舎の山河や海浜に棲む民俗的・土俗的な河童が好きなんですがね。

ハルさま:
>四谷の河童:その地域では住民として受け入れられてる河童。ちょっとほっこりしました。
こういう河童と地域社会の関係が登場するあたり、江戸の妖怪文化の余裕感なのでしょう。もちろん、「酷い扱いをしたら、祟られる」といった妖怪らしさも保たれています。

【座敷浪人の壺蔵】11/11更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

心はさまざま」:「ごく小さい神様」とは、どんな神様なのか、とても関心を抱かせますね。「勢いよく出る大便」については、知りたくありません。

位牌堂の怪」:髑髏が踊るのはそれなりに恐ろしいかもしれませんが、位牌が踊っても、べつに怖くもなんともないように思います。

ハルさま:
佐倉藩主の堀田家は、江戸時代の初期、佐倉惣五郎の怨霊に祟られたとされる大名です。江戸末期に至っても、狐やら猫やら相手に大活躍ですね。

まねき屋さま:
>その髑髏は立川流の髑髏本尊かな、と思いました。…
なるほどなあ。「黒まだらでいかにも由緒ありげな髑髏だった…」なんてありますし、そうかもしれませんね。ただの坊主にまつわる珍談と思っていましたが、ずいぶん深みのある話に読めてきます。

【座敷浪人の壺蔵】11/01更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

「医師の横死」:ずっと昔に、この話の詳しいやつを載せています。さらに興味があれば…、「堀田屋敷で狐狩り」(あやしい古典No.164)。

「猫狩り屋敷」:これも堀田家の屋敷での話。こちらは猫との戦い(というか一方的な掃討)です。猫はやっぱり夜闇に化けて出るとか物陰からの不意打ちといったゲリラ戦でないと、決定的に不利でしょうね。

ハルさま:
>政略結婚の道具として…生きるしかなかったこのころの女性…
忍従に甘んじていなかった人も少なからずあったと信じたいところですがね、どうなんでしょう。
>会うたびに山伏の数が増えている…
あっ、これは気づかなかったです。

サイト引っ越し

このたび、【座敷浪人の壺蔵】は、下記URLに引っ越しました。

https://sanmoto.net

面倒なことはしたくなかったんですが、最近、WEBページを表示するたびにアドレスバーに「保護されていない通信」とか「この接続は安全ではありません」などと出るようになりました。暗号化通信(SSL化)を推奨するブラウザの方向性によるのですが、読者に悪質サイトみたいに思われて警戒されかねません。でまあ、この際だと思ってレンタルサーバーを契約し、サイトを引っ越してSSL化を実現しました。
お手数をかけますが、ブックマーク等は変更してください。今後ともよろしくお願いいたします。

【あやしい古典文学の壺】10/21更新について

次の二編を追加しました。

「甥天狗」:どうも天狗というのは、胡散臭さがぬぐえません。この話の天狗も、もっともらしいことを言っていますが、一筋縄ではいかない奴らだと思えます。

「先祖伝来の悪霊」:督姫は後々「毒饅頭事件」という噂が語られます。夫池田輝政の死後、実子の忠継に姫路藩を継がせるため、輝政の長子利隆を毒殺しようとしたというもので、これは事実無根のようですが、そんな噂がたつほど、家康の娘であるのを笠に着て、横暴に振る舞うことが多かったのかもしれません。

ハルさま:
>夏の日にくっきりと現れる黒い影が付いてくるのを見ると、なんとなく身体がぞわぞわとします。
先日、写真を整理していたら、地面にのびる影だけが写った一枚がありました。それは私自身の影らしいのですが、撮った記憶はありません。何か不思議なものに逢った思いで、見入ってしまいました。