たそがれ壺記

古典の森に棲み暮らし、奇談・怪談を語る偏人のブログです。

【座敷浪人の壺蔵】5/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

爪の間から狐が憑く」:狐に憑かれるヤバさ以前に、爪の下に竹串を差し込む拷問のヤバさを連想して、つらい。

ところてん暴行事件」:集団心理の恐ろしさ。あれよあれよというまに理不尽な暴力に支配されるさまは、昔も今も変わらないんですかね。

【座敷浪人の壺蔵】5/11更新について

あやしい古典文学の壺〕に次の二編を追加しました。

大蛇 vs.蛸」:大蛸一匹でも手ごわそうです。それが数でまさっていては、まず勝ち目はないでしょう。そもそも大蛇は、なんで海水にしっぽを浸けていたのだろう。魚を釣ろうとしていたのかな。何が食いつくかわからないのに、危ないことだ。

大蛇 vs.鷲」:おお、大蛇! なんてドジな…。

【座敷浪人の壺蔵】5/01更新について

あやしい古典文学の壺〕に二編追加しました。

猫の子育て」:鼠の子を育て始めた母猫を、不気味だと言いながら追い出しもせず(興味深く)眺めていた松尾家に人々に、ちょっと共感を覚えてしまいます。

犬の疫病」:江戸中期には市中に野良犬が多数横行し、それとともに狂犬病が幾度も流行しました。「とはずがたり」が書かれたのは文政年間のようですから、そういう流行の一つでしょうね。

ハルさま:
モグラが大量発生して土中を掻きまわし、それを感じた犬たちが、…
ふだん犬がモグラを恐れるなんてことはない。モグラのほうが犬に襲われっぱなしの生き物なのですが、狂犬病で弱った犬社会に対し、いっせいに反撃に出たのかも。
>動物が異種の動物の子を養育するのは時々ニュースなどで見かけますが、…
この話の猫の場合、わが子を食い殺した上で鼠の子を育てていますから、何かはわからないけど、けっして微笑ましくはない信念にもとづいた、確信犯的な行動と思われます。

【座敷浪人の壺蔵】4/21更新について

あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。

山中で鳴くもの」:「蛟竜」とは、水中に棲む竜の幼生で、風雨に時機を得て雲に乗り、天に昇って竜となるのだそうです。鳴き声は、「今だ、さあ行くぞ」と気合を入れているんでしょう。

赤城山の妖竜」:こちらは上の蛟竜とは桁違いに、ド派手な昇天ぶり。はた迷惑にもほどがあります。神霊の化身老人の雄弁は見事。いつもの話に比べてずいぶん長いですが、我慢して読んでもらえると嬉しいです。

【座敷浪人の壺蔵】4/11更新について

あやしい古典文学の壺〕に、次の二編を追加しました。

氏神の使者」:蒲鉾は、もとはナマズで作ったものらしいです。
https://dailyportalz.jp/kiji/140311163529
上記URLの筆者、実際に作ってみたのには、敬意を表したい。

穴洞三太夫」:舞鶴市吉坂(きっさか)に、「岩窪稲荷神社」などの呼び名で、社は現存しています。
https://tangonotimei.com/doc/tango/iwakuboinarij.html

上記URLの記事中に、「岩窪三太夫」という白狐のことも書かれています。